弊社は1967年に日本で最初の本格的な油圧式グラブバケットを納入致しました。
以来、今日まで電動油圧式・ディーゼル油圧式の各種グラブバケットを約3,000台を製作してきました。
これらのグラブバケットは全国各地の一般廃棄物処理場や港湾などで日夜活躍しています。
また、「省エネ型電動油圧式グラブバケット」を開発し、特許を取得しています。
ランニングコストの低減に加え環境負荷の低減も図れると、東京二十三区清掃一部事務組合様をはじめ多くのお客様へ納入し、好評をいただいています。
用途別グラブバケット
一般廃棄物処理場用グラブバケット
地元福島市の一般廃棄物処理場(あらかわ・あぶくま)をはじめ、安達・伊達・郡山・いわき等の一般廃棄物処理場に採用されています。
また、東京都や全ての政令指定都市にも納入されています。
なお、この一般廃棄物処理場用グラブバケットは地球環境配慮型(CO2削減型)のシステムを完成し特許第3792709号を取得しております。
(詳細については、「省エネ型電動油圧グラブバケット」をご覧下さい。)
フォーク型グラブバケット
出荷するためトラックに載せている様子。
クラムシェル型グラブバケット
このタイプは焼却灰やスラグ等を掴むのに適しています。
ポリップ型グラブバケット
完成し出荷待ち。
ゴミを掴みにピットへ降りる様子。
ゴミを掴みにピットに降り、掴んで(写真真ん中)焼却炉へ運びます。
このひと掴みは右のパッカー車1~2台分に相当します。
大型バケットの場合、パッカー車5~6台分を掴むことが可能です。
バラ物用グラブバケット
港湾でのバラ物荷役作業に弊社のグラブバケットが活躍しています。
特にグラブバケットにディーゼルエンジンを組み込んだ「エンジングラブ」は電源ケーブルが不要で好評です。
電動油圧式グラブバケット
木材チップを荷役している様子。
赤矢印の先に見えるのは電源ケーブルです。
ディーゼル油圧式グラブバケット
スクラップを荷役している様子
「ディーゼル油圧式」には電源ケーブルがありません。
飼料ペレットを荷役している様子。
建材ボード用の石膏を荷役している様子。
ひと掴みはダンプトラック1台分になります。
単索式グラブバケット
動力源が不要でクレーンに吊るすだけで使用可能な環境に優しいバケットです。
構造がシンプルで部品点数が少なく、メンテナンスが容易であることと、無線機で開動作を行なうため、離れた場所から安全に荷役できる特徴があります。
主に港湾関係での荷役作業に使用されます。
木材用グラブバケット
弊社は港湾における木材(丸太)荷役作業の危険低減のため、1989年にディーゼル油圧式の「木材グラブバケット」を開発しました。
大きな特徴として、木材の向きに合わせてバケットの向きも変えられるよう特殊なファンを装備しています。
この操作も無線操縦で遠隔より行うことができ、作業者の安全確保と荷役効率の大幅向上が図れると大変好評です。
今日まで500台以上が出荷され、各地の港湾でその力を発揮しています。
DH-L-8型
本船のデッキクレーンを使用して北米材を荷役している様子。
写真左の赤丸枠に木材グラブを操作中のオペレーターがいます。
DH-L-6型
岸壁からクローラークレーンを使用して北洋材を荷役している様子。
右脇で木材グラブを操作しているオペレーターがいます。
DH-L-4型
貯木場から製材工場への搬入に使用されている様子。
油圧式グラブバケット
弊社の油圧式グラブバケットは、油圧力でバケットを開閉することにより、索式バケットに比べて軽量であらゆるバラ物を確実・大量に掴むことができるため、荷役効率が非常に高くなります。
油圧式グラブバケットには電動式とディーゼル式の2種類があります。
1~20m3用まであらゆる貨物に対応でき、多種多様な荷役内容とクレーンの型式に対応することができるよう取り揃えています。
省エネ型電動油圧式グラブバケット
従来の固定ポンプ使用のグラブバケットは発熱量が多く作動油の油温上昇の問題がありましたが、これは可変ポンプを採用することにより一定の改善が図られました。
弊社が開発した省エネ型は、更なる改善により油温上昇が極めて少なく、CO2を約28%削減し環境にやさしい製品となっております。
特徴(特許第3792709 号)
弊社15kW電動機を使用したポリップ型の実稼動油圧グラブバケットは従来の固定ポンプを使用したグラブバケットに比べ、以下の諸点につき著しい改善が図られました。
- 電力消費量 約28% 削減
- CO2削減量(1台当り) 約3800 kg/年 削減
- 作動油の最高温度 70℃ 以下(夏場24時間連続運転時)
(作動油、オイルシール劣化の抑制、油圧機器の寿命延長) - 密閉型の採用が可能(オプション)
- 作業環境の改善
消費電力の削減
バケットの動作には下記1~4があります。(1サイクル約180秒)
- 待機状態:何の動作もしないが、低い圧力で全量吐出 (約150秒)
- 開動作:平均10MPa 程度で爪が開く (約10秒)
- 閉動作:平均 15MPa 程度で爪が閉じる (約15秒)
- 締込み:21MPaで全量吐出 (約6秒)
これまでは上記1~4共に、全量吐出でしたが、省エネ型油圧グラブバケットは可変容量ピストンポンプで
特殊な制御をし、1(待機状態)と4(締込み)の際の吐出量をゼロにして28%のCO2および電力消費量を削減できました。
15kW ポリップ型 電動機油圧式グラブバケット電力消費実測値
固定ポンプ方式
省エネ型方式
(注)クリックすると画像が開きます。
- 固定ポンプの電力消費量 : 4.268 kWh
- 省エネ型の電力消費量 : 3.063 kWh
- 電力消費削減量 = 4.268−3.063 = 1.205 kWh (1 時間あたりの削減量)
- 電力消費量削減率 = 1.205÷4.268×100 = 28.2%
- 省エネ型方式のCO2削減量(グラブ1台あたり)
CO2削減量 = 0.36(換算係数)×1.205kWh×24h×365 日
= 3,800 kg/年
なお、この比較は固定ポンプ方式と省エネ型方式との比較です。
省エネ型を採用していただいた場合、採用前、採用後の電力消費量を計測していただき、上記計算式にて電力削減率とCO2削減量を算出していただけます。